
以下の説明はドライオーガズムの文献を元にわかりやすく解説したものです。
まずは、男女のオーガズムについてお話します。オーガズムとは性的興奮の絶頂のことで、女性のオーガズムでは 通常、膣や下肢(※1)の痙攣を伴います。強烈なオーガズムの場合には咆哮(※2)
しながら全身の硬直や痙攣が起きることもあります。男性のオーガズムは通常、射精と同時に絶頂に至ります。
ペニスの刺激によるオナニーや通常の性行為において射精を伴うオーガズムをウエットオーガズムというのに対して、射精を伴わな い状態でオーガズムに達することをドライオーガズムといいます。
射精できない子供のころ、性的刺激によって体験する恍惚感、腰がくだける様な体験も一種のドライオーガズムと言えます。
成人男性がドライオーガズムに至る最もポピュラーな方法は前立腺刺激によるものです。
前立腺は現代医学においてはその機能が未だよく理解されていない器官ですが、タントラ哲学においては前立腺は 「聖なる場所」としてセックスの感情中枢であると考えられ、前立腺をマッサージすることにより 心理的および肉体的 ストレスを開放できると言われています。
前立腺とペニスの両方を同時にマッサージされるのは男性にとっては至上の 快楽であると同時に、心と肉体が同時に癒されるのです。
前立腺をマッサージする為の最も効果的な方法はアナルから指を入れ、直腸壁を通して前立腺を刺激することですが 多くの男性にとってはアナルに指を挿入されることはかなり抵抗があることだと思います。しかしながら、その効果は大きく得られる快楽は凄まじいものなのです。
実際にドライオーガズムで得られる快感は個人差もありますが射精オーガズムの10倍から100倍といわれています。 ただし、ドライオーガズムは射精オーガズムのようにハッキリとしたフィニッシュがありませんから最初のうちは分かりづらいかもしれません。
全身が硬直し痙攣している状態が数秒続き、これまでに体験した事のない快感が得られた時にはドライオーガズムに 至ったと言ってもよいでしょう。そのうち感覚がつかめるようになると時には声をあげてしまう程の快感に包まれていきます。 ドライオーガズムは射精で終わることがありませんから何度も繰り返し絶頂に至ることができます。 射精オーガズムでは射精に至った後、急激に興奮がさめていき、時には嫌悪感さえ抱くこともありますが、ドライオーガズムに達した時の特徴は何と言ってもその幸福感にあると言えるでしょう。心と肉体がこれほどまでに深く癒される体験。 正に聖なる領域です。


ドライオーガズムに至る為の条件として心とからだの状態が健全であり、これからの行為に集中できる必要があります。 精神的にも肉体的にも疲れきっている時は避けましょう。また、アナルは非常にデリケートな部分です。 少しでも下痢気味だったり、痔を患っている場合は絶対に避けてください。 また、長時間のセッションの場合、前立腺を刺激することによって尿意を催すことがありますので予め排尿も済ませておきま しょう。便意がある場合は予め排泄を行って浣腸などで直腸を洗浄してから始めます。 便意のない場合はお尻の周りをシャワーで洗い流し清潔にしていればOKです。
心身ともにリラックスした状態である為にゆっくりと入浴することもお勧めします。
看護師から受ける刺激によって性的興奮が高まってきたら、いよいよアナルへの挿入ですが、この時に少しでも痛みを感じたら 我慢せず、すぐに看護師に伝えてください。
少しでも痛みを感じたり不快感がある状態ではドライオーガズムに達する ことは難しくなります。
アナルへの挿入は指、ディルド、エネマグラを用います。この時に前立腺への刺激を加えていきますが違和感を感じている場合 は前立腺快感を得ることができませんのでゆっくりと時間をかけて慣らしていきます。初心者の方はまず、この前立腺刺激の感覚を覚 えていくことからスタートします。前立腺への刺激によって初めてでもいきなりドライオーガズムに達することもございますが個人差がございますので初めてで達することができなくても落ち込まないでください。

性風俗店で安易にドライオーガズムを謳っていることがありますが、実際には十分な準備と体質作りが必要だということを ご理解ください。前立腺を刺激しながらドライオーガズムに達するには呼吸法も重要です。
看護師の指示にしたがって正しい呼吸法をマスターしてください。ドライオーガズムが近づくと呼吸が浅くなりがちですが、努めて深呼吸を続けると、アナルの奥深くあるいは腰部全体の快感が強まり、腰部から太腿にかけて筋肉が痙攣したり、両脚が伸びて硬直したり、叫び声を上げたりして絶頂に達します。 ドライオーガズムに達した後も前立腺刺激を続けると、次から次へと何度もドライオーガズムに至るのです。
※注意:一人でやる場合でもパートナーにやってもらう場合でも予め下腹部やペニスのマッサージなどで、 ある程度性的興奮を高めておくことが重要です。とくに初心者においては性的興奮が高まらないと前立腺や会陰部で 快感を得ることが難しい場合もあります。しかしながら、前立腺や会陰部刺激の快感と共に興奮が高まると射精を誘発してしまいますのでペニスへの刺激は推奨しません。
前立腺を刺激する方法はアナルからの刺激の他に、「前立腺初期化」と呼ばれる尿道から刺激する方法もあります。 しかし、当院ではレンタルルームやホテルなどを利用する為、衛生上の理由から、尿道への異物挿入法は用いておりません。 リスクが高いため、ご了承ください。

エネマグラは米国で医療用に開発された前立腺マッサージ器具ですが、一人でドライオーガズムに至る為の最もポピュラーなアナルオナニー器具として多くの人に利用されています。エネマグラを挿入し、ドライオーガズムに到達するまでのお手伝いとして当店の看護師がお役立ち頂ければ幸いです。そして、エネマグラの使い方をマスターすれば、ご自宅でも比較的容易にドライオーガズを楽しむことができます。

以下の記述では右利きの方の場合の標準的な体位で説明します。
左利きの場合は左右を逆にしてください。
全裸でベッドに左を向いて横臥し、左脚をほぼ真っすぐに伸ばし、
右膝を胸のほうへ引き上げて直角に曲げ、右膝をベッドに着けます。
自然に臀部は斜め上方を向きます。
左手は枕をつかみ、声が出そうになった時にすぐに顔を埋められるように用意してください。もし寒ければ腰から背中にバスタオルなどをかけましょう。
アナルマッサージは、アナルオナニーあるいはアナルセックスの経験の無い場合は特に重要です。 エネマグラは前立腺と会陰部に加えてアナルも同時に刺激します。アナル感覚を磨くことはドライオーガズムに 至るためには大切です。衛生上、またアナルを傷つけない為にもメディカルグローブをつけておいた方がよいでしょう。
- 右手の人差し指か中指にジェル(ローション)をタップリと付け、アナルにジェルを塗り付けます。
- アナルの力を抜き、 円を描くように周囲からやさしく愛撫します。
- アナルに指を挿入したくなるまで十分に愛撫し、指を入れたくなったらアナルを開き、指をゆっくりと挿入していきます。 (アナルを開くのは排便をする時の要領です。)
- 十分にジェルを塗りこめるように指を少し出し入れしてください。。アナルに痛みを感じたら戻し、無理な挿入は絶対に避けてください。
- 第一関節(一番指先よりの関節)位まで挿入すると、アナルの窮屈なところが指を締め付けるのが分かります。 アナルが十分指に馴染んで違和感を覚えなくなるまでゆっくりと前後に動かしたり回したりしながら、マッサージをします。
- 人差し指から始めた場合、アナルが人差し指の太さに慣れたら、少し太くて長い中指と交代させましょう。 第一関節より先には挿入する必要はありませんが、もし入れたくなったらさらに指を進めて根元まで挿入してもよいでしょう。
ドライオーガズムに達するために重要な役割の1つとして挙げられるのがアナルを開閉する肛門括約筋です。排便時には無意識に動かしていますが、意識的に自由 に動かす為には少し練習が必要です。アナルに指を挿入したまま肛門括約筋を動かすことにより、アナルの動きを指 で感じ取りながら練習するとコツが掴みやすいかもしれません。
- まず、アナルに指を入れたまま排便をする要領でアナルを開きます。 (指が少し押し出されるようなら肛門括約筋は正しく動いています。)
- 次に、指は入れたままで今度はアナルを締め付けてみます。(指が引きずり込まれるようなら正しい動きです。)
- アナルを開いたり、締め付けたりを何度も繰り返し、自由に肛門括約筋を動かせるように練習します。
次に、肛門括約筋の運動と呼吸法を連動させる練習を行います。呼吸法はドライオーガズムを得る為には非常に大切です。
- アナルには指を挿入したまま、ゆっくりと息を吐きながらアナルを開きます。
- 8秒間ゆっくりと息を吐き、徐々にアナルを開いてみて、アナルが正しく開いているか指で感じとって ください。
- 次には、ゆっくりと息を吸いながらアナルを締め付けます。8秒間ゆっくりと息を吸い、アナルを締め付けてください。(指が引きずり込まれたならアナルは正しく動いています。)
- 何度か繰り返して、アナルの運動と呼吸が自然に連動するように練習します。慣れてきたら息を吸う時に、 指が食い千切られそうになるほど強くアナルを締め付けてみてもよいでしょう。
三分の一の締め付けは、ドライオーガズムに達することにおいて重要な動きとなります。
- ゆっくりと息を吸いながらアナルを最大の三分の一か半分程度の強さで締め付け、そのままで保持します。 締め付けの強さは指で感じ取り、呼吸は止めずにゆっくりと続けてください。
- 中途半端にアナルを締め付けてじっと保持するのはとても難しく、アナルが少し痙攣し始めても我慢してください。
- 限界が来て思いっきり締め付けたくなったら逆にアナルを緩めます。締め付けてはいけません。
- そして再びゆっくりと息を吸いながら三分の一か半分程度の締め付けを行い、そこで止めます。
- アナルが痙攣し始め、思いっきり締め付けたくなるまで我慢して、最後にアナルを緩めます。
- このサイクルを何度も繰り返します。次第に喘ぎ声が出たり体が悶えたりすることもありますが、どうしてもも我慢が出来なく なったらアナルを思いっきり締め付けても構いません。 アナルが敏感な場合はこの運動だけでドライオーガズムに達することもあります。
アナルが十分に感覚を掴んだらいよいよエネマグラの挿入です。
- 左手でエネマグラの根元を持ち、右手の指をゆっくりとアナルから抜いて、まずは指についたジェルをエネマグラに 塗り付けます。に挿入するエネマグラにジェルを塗りつけます (気持ちを高めることはドライオーガズムに至る為にはとても大切なのです)。
- エネマグラの頭部から上半分にジェルを十分に塗ります。
- 指でジェルをエネマグラ全体に伸ばし、エネマグラにら満遍なくジェルを塗りこみます。
- エネマグラに十分ジェルを塗りつけたら、いよいよアナルへ挿入します。
- まず、既にベトベトになっている右手の指をもう一度アナルに挿入し、軽くアナルを開いたり閉じたりして肛門括約筋の 準備運動を行います。
- 指を抜き指に残ったジェルを拭き取り、、右手でエネマグラの根元を保持します。
- そしてゆっくりと臀部の方からエネマグラの頭部をアナルへ向け、アナルを大きく開いてエネマグラをアナルの中心にあてます。
- エネマグラ頭部がアナルの中心に当たったら、ひんやりしたジェルで思わずアナルを締め付けたくなりますが、 ぐっと我慢してアナルを開き、ゆっくりとエネマグラを挿入していきます。
- エネマグラは指よりも随分太いので、最初はアナルがきつく感じますが、ゆっくりと押し込んでいけばアナルは徐々に開いて エネマグラを飲み込んでいきます。
- 一番太いところが通過すると、後はスルリと奥まで入ってしまいます。
- アバットメント(前脚部)が会陰部の中心からずれている場合には、エネマグラを少し回転させて位置を修正します。
- 会陰部が汗やジェルで濡れていたり、あるいは押し付ける力が強すぎる場合には、アバットメントと会陰部の間に ティッシュなどを畳んで挟みます。
いよいよドライオーガズムの体験となります。
- 特に初心者の場合はエネマグラがアナルに十分馴染むまではアナルを締め付けずに、10分間か20分間ゆっくりと 深呼吸だけを行います。
- 18秒間息を吸って、次に4秒間息を止めて、そして次に8秒間息を吐きます。その間、アナルや前立腺辺りに気を集中します。
- エネマグラが十分アナルになじんだらいよいよアナルの締め付けを開始します。先ほどと同じようにゆっくりと息を吸いながら (8秒間)アナルをゆっくりと締め付けていきます。
- エネマグラが引きずり込まれ、頭部が前立腺を押さえつけます。じんわりとした快感が起きる場合もありますが最初は何も感じないことが多いようです。
- 息を吸い終わったら、しばらく止めて今度はゆっくり息を吐きます。8秒間アナルを緩めます。
- これを20回から30回繰り返します。大事なのはゆっくりと深い呼吸、そしてアナルと前立腺に気持ちを集中することです。
- 気持ちが高ぶってきたら、空いている右手で太腿、腰、臀部、そして乳首や乳房を愛撫します。
- いよいよ三分の一の締め付けです。ゆっくりと息を吸いながらアナルを三分の一程度の強さで締め付け、そのまま保持します。(先ほどの指の代わりにエネマグラの細い根元があるだけなのでコントロールはより一 層難しいですが、それが余計にアナルに快感をもたらします。)
- 呼吸は止めずにゆっくりと続けます。(中途半端にアナルを締め付けてじっと保持するのはとても難しいのですが、アナルが ヒクヒクしだしてもグッと我慢してください。アナルの痙攣した動きによりエネマグラの頭部が前立腺を軽く刺激している はずです。)
- 我慢の限界が来て思いっきり締め付けたくなったら逆にアナルを緩めます。
- すぐにまた締め付けたくなるので、再びゆっくりと息を吸いながら三分の一か半分程度の締め付けを行い、そこで止めます。
- またもアナルが痙攣し始め、思いっきり締め付けたくなるまでグッと我慢して、最後にアナルを緩めます。 (このサイクルを何度も繰り返すと、次第に喘ぎ声が出たり体が悶えたりします。)
- そして我慢が出来なくなったところでアナルを思いっきり締め付けると、エネマグラが前立腺を押し付け、 強烈な快感を体にもたらし、時には体全体が硬直したり激しい痙攣が生じたり、咆哮を上げながらオーガズムに達します。
- 一度ドライオーガズムに達した場合、後は体の反応するままに任せる方がよいでしょう。
- 体力の続く限り、ドライオーガズムは何度も何度も訪れ、そのたびに咆哮し、最終的には泣き叫びながら最大の絶頂に 達します。これを「マルチプルオーガズム」と呼びます。
- 最後に、使用後のエネマグラは微温湯で石鹸をつけてよく洗います。タオルで拭いて乾燥させた後 アルコール消毒を行い保存してください。アナルの周囲にもジェルが付いているので、シャワーを浴びてよく洗い流します。 直腸洗浄の必要はありません。